お役立ちコラム

太陽光発電システム設置に向いている屋根の方位と角度とは?


太陽光発電システムは、屋根の形状や設置する地域環境によって、発電量が異なります。
発電に影響するのは、天気はもちろんのこと、屋根の形状や向きも重要です。ご自身の家の屋根の傾斜角度を知っていますか?設置環境が悪くとも、屋根の傾斜角度によって発電量が補えることもあります。太陽光発電に適した条件を見直してみましょう。

太陽光発電に適した条件

天候について

太陽光パネルの素材の特性をみると、日照時間が長く、かつ気温が低い季節が、太陽光パネルの発電効率の面で最も優れています。
太陽光発電では、一年の気候で見ると、6月~7月中旬くらいまでの梅雨時期や、12月~2月の冬の間は、日照時間が短くなりますので、発電量は減ってしまうといわれています。また、7月下旬から9月末くらいまでは、気温が高くなることから、太陽光パネルが高温になるため、発電量が低下してしまいます。こういったことから、太陽光パネルが高温になり過ぎず、日照時間が安定している3~5月の期間が、一年で最も安定しているといわれています。

実は、太陽光パネルは温度が低いほど、発電効率が上がります。真夏にたくさん発電するわけではないのです。気温が低く、太陽の高度が高くなる時期がベストです。
たとえ曇りでも雨が降っていても、少しでも太陽光があれば発電します。雨でも曇りでも太陽光は届いています。それが太陽光発電システムの凄みでもあります。



上記は、弊社に設置している太陽光発電パネルです。(東芝製 16.8kwで石川県野々市市に設置してあります。)2017年度の結果を見ると、5月の発電量が一番高いことが分かります。続いて、3月、4月、6月、7月、8月、9月がほぼ同じで並んでいます。一番低い月は、1月でした。石川県は雪国なので、雪が太陽光パネルに覆いかぶさることで、発電量が一番低くなっています。


気温が高すぎると発電効率は落ちる 日射が多く気温が25度程度が発電効率がとても良い 雨や曇りでも日射があればわずかでも発電する

たとえ曇りでも雨が降っていても、少しでも太陽光があれば、発電量は落ちますが発電します。豪雨や分厚い雲が垂れこめて太陽光が届かないようなときはストップしますが、雨でも曇りでも太陽光は届いています。わずかのエネルギーも無駄にすることなく電気を生み出しています。

屋根の方位について



太陽光パネルの発電量に最も大きく影響するのが屋根方位(屋根面の方角)です。日射量は昼の12時、太陽が真南にある時に最大となります。晴天時の発電量のグラフは、12時を境に綺麗に弧を描いて推移します。太陽光発電を設置する際には、この時間帯にできるだけ多く日射を集められる方角、つまり南向きにパネルを向けるのが一番効率良く発電できるといえます。
発電効率の目安として、南面を100%とすると、東西面では約85%となります。この発電効率を考慮して最も発電が期待される南面に多くのパネルを設置すれば、システム全体として大きな発電量が期待できます。
特に新築住宅で太陽光発電設置をお考えなら、屋根方位を考慮した設計を検討すると良いでしょう。

屋根の角度(設置角度・勾配)


発電効率

一日を通じて太陽光を最も効率的に受けられる屋根角度(設置角度、勾配)は30°といわれています。
ただし、この最適な屋根角度と違っていても大きく発電効率が低下することはありません。
上の図のように、30度を100%とした場合、20度でも98%の発電効率を確保することができます。
太陽光発電システムの高率がいちばんよくなる屋根勾配は「30度」です。この数字は、尺貫法では「6寸勾配」と表記します。
現在の日本の家屋の大部分は、6寸勾配ではなくて3寸~4寸勾配です。3寸勾配は約17度、4寸勾配は約22度ですが、影響はどれくらいあるでしょうか? 実は、これだけで太陽光発電システムの発電力が一気に落ちてしまうことはありません。
30度(6寸勾配)のときの発電力を100%として考えてみたとき、20度のときの発電力は98%、10度のときの発電力は93%になるという報告があります。つまり、3寸勾配や4寸勾配の屋根に設置しても、数%くらいしか発電力は落ちないのです。ほとんどの家庭では、屋根勾配のことはあまり気にせずに設置してしまって問題ありません。

屋根の傾斜を調節することはできるの?



例えば、10度の勾配しかないお家があれば傾斜を上げて30度になるように設置する、ということができるのか疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。太陽光発電メーカーは安全面や施工性などを考えた専用の架台を用意していることが多く、それらはどれも屋根の傾斜に沿って設置するようデザインされています。メーカー指定の架台を使わない場合は施工店が独自で架台を調達することになりますが、そうなるとコストが上がりやすいだけでなくメーカー保証なども受けられなくなるなどの大きなデメリットがあります。さらには屋根の美観にも影響を与えがちなので、先例が多くないのも理解に難くありません。

屋根形状の種類

切妻屋根(きりづまやね)


日本の代表的な屋根の形がこの屋根です。2つの屋根面が真ん中で合わさった形をしていて1つの屋根面積が大きいため太陽電池モジュールを比較的たくさん設置しやすいです。ただし、屋根の面が2面しかないため屋根の方角が重要になってきます。

寄棟屋根(よせむねやね)


住宅密集地などでよくみられるのが寄棟です。4面の屋根からできているため1つ1つの屋根面積が小さく一番よく発電する南面も設置できる枚数が少なくなってしまいます。しかし、北面を除いた3面に設置ができるので比較的たくさんの太陽電池モジュールを設置できます。

片流れ屋根(かたながれやね)


屋根が1面からできていて1つの方向にだけ傾斜があります。傾斜の方角が南だと大きい屋根にた多く太陽電池を設置することができますが、ほとんどが屋根の傾斜の方角と反対側にベランダを設置することが多く、屋根の傾斜の方角が北の場合が多いので方向によってメリットが大きく変わる屋根のようです。

方形屋根(ほうぎょうやね)


寄棟の1種で正方形の建物の場合の同じ形をしている三角形が4つ合わさったピラミッドの様な形の屋根です。

入母屋屋根(いりおもややね)


切妻屋根と寄棟屋根を合わせたような重厚で格調高い形をしています。和風住宅によく見られます。

ご自身の家の屋根の勾配がどれだけか知っていますか?

屋根勾配とは、屋根の傾斜の度合いのことを示します。その度合いは、屋根材の種類や形状、地域の平均風速、降雨量積雪量などの気象条件も考慮して決められます。

屋根勾配の単位は、「寸」と「角度」で表示!

屋根勾配の場合は、「寸」もしくは「角度」で表示します。多いのは、「寸」です。また、水平距離10に対しての高さで表示する方法もあります。例えば、高さが4であれば4/10という表示になり、この場合は4寸勾配と言います。ちなみに10/10(10寸勾配)を矩勾配(かねこうばい)といいます。

急勾配屋根のメリット・デメリット

6寸勾配以上、傾斜が高いことを”急勾配”といいます。急勾配のメリット・デメリットを見ていきましょう。

○メリット

  • 耐久性が高まる
  • 雨漏りの危険が
  • デザイン性が高まる
  • 屋根裏スペースが広くなる

○デメリット

  • 耐風性が弱まる
  • 施工価格が高くなる
  • 足場が必須になる
  • 今後の修理費用が割高になる

緩勾配屋根のメリット・デメリット

○メリット

  • 施工価格を抑えられる
  • 風の影響を受けにくい
  • 足場が必須でなくなる

○デメリット

  • 耐久性が低くなる
  • 雨漏りがしやすくなる
  • デザイン性が乏しくなる
  • 断熱効果が期待できない

急な屋根に太陽光を取り付けると・・・



太陽光パネルは、住宅の壁面にも垂直に取り付けることができます。ですので、屋根が急角度でも問題ありません。そのための架台もあります。しかし、30度を大幅に上回るような急角度だと、太陽光パネルの受光面に太陽光が当たる量が減ります。そのため、発電量に若干の影響がでる場合もあります。

南向き・傾斜30度の屋根が理想的です!

太陽光エネルギーを電力に変換する太陽光パネルを設置する場合、最も理想的なのは日射量の多い「真南」ですが、東西面に設置しても高い効果が望めます。
また、屋根の角度(勾配(勾配))については、30度前後(5.5~6寸勾配)が一番理想的ですが、30度を100%とした場合、20度の場合でも約98%を確保できます。
ただし、理想の屋根方位や角度と違っていても、太陽光パネルの配置を工夫することで、発電量アップが期待できます。
屋根の条件が悪いとあきらめる前に、どのぐらいの発電量となるか、一度ご相談下さい。

2018年は太陽光発電設置の最後のチャンス!?

太陽光発電の売電価格は、2019年度になると、1kwhあたり24円~26円となります。2018年度は、26円~28円でしたので、2~4円価格が下がりました。
国が実施する補助金は、設置費用の低下を理由に、平成25年度で週るようしましたが、県や市町村からの補助金は、まだ申請可能なので、設置費用をまだ安く抑えることもできます。また、太陽光発電の設置価格も、10年前と比べると、3分の1程度に価格が下がってきています。
つまり、2018年4月から売電価格が下がることを考えると、2018年中に設置した方が、数十万円もお得ということになります。

まとめ

太陽光発電を設置するにあたって最適な条件を見てきましたが、いかがでしたか?
太陽光発電を設置するのに、とても適している条件と、あまり適していない条件があることが分かります。年間を通して、日射量が一番多いとされているのは、真南で設置する角度が30度だそうです。設置するにあたり、太陽光発電システムは、設置される屋根や環境によって使用する太陽光パネルや架台などの機器が違います。
最近では、新築時に太陽光発電の導入をされる方も増えています。しかし、そうじゃない場合は、屋根の向きを変更することはできないので、とても悩みますね。
住宅の一部として、長い間にわたってお客様の生活を快適にする商品だからこそ、悩むことも多いかと思います。大きな金額ですので、じっくりと時間をかけて決めていきましょう。